【調査場所ごとの注意|探偵の浮気調査技術】

探偵に土地勘は必須

浮気調査の技術について解説していきます。

 

過去数年にわたる大手有名探偵社への取材に基づいているので、内容は確かです。

 

ここでは場所によって変わる浮気カップルの行動パターンや調査の注意点などを説明します。

 

 

土地の基本的な3区分

まず、土地を都市部その周辺の住宅地その外の郊外・田舎という三区分で地域を捉えることが基本になります。

 

関東を例に取ると、東京都内/神奈川県相模原・埼玉県東部・千葉県北部/群馬・栃木・茨城 といった感じです。

 

関東での3つの地区区分

【関東での3つの地区区分】

 

各区分の中では、浮気デートはよく似たパターンを辿ることが多いです。

 

そして場所の区分が変わると浮気の行動パターンは大きく変わることが多い。

 

都市部の浮気デート

 

飲んでからホテルへ、徒歩尾行メイン

ショッピングや映画などを楽しんだ後、お酒を伴う食事をして、ラブホテルに行くパターンが圧倒的に多いです。

 

公共交通機関を使った移動が中心になり、調査は徒歩尾行が中心なります。

 

車はやはり必要

とはいえ、タクシーを使うこともあるので、1台は車を用意すべきです。

 

特にラブホテル行きは、ホテル街の場所にもよりますが、歩きではなくタクシーを拾うことも多いです。

 

突然「今から夜景を見に行こう!」などと、タクシーで思わぬ遠出をすることだって、時にはあります。

 

探偵もタクシーを捕まえてそれで追うというのはかなり非現実的です。

 

直後に空きのタクシーがつかまる確率はほとんどゼロに近いからです。

 

(まあ、幸運にもうまく捕まえられた場合は、ある種の流儀を心得ていれば、協力してもらえるそうですが。)

 

大都市は錯綜した交通網・通路への精通が重要

さて、地方都市なら交通網も比較的単純だし、ラブホテル街も限られているので、先が読みやすい。

 

この場合も土地勘はもちろん必要です。

 

しかし、東京をはじめとする大都市では路線と通路が複雑に錯綜していて、ラブホテルもいろいろな場所にあります。

 

路線と駅の順、急行が停まる駅、乗換駅、この通路は何処に通じていて、その先に何があるのか?

 

そういったことが全部頭に入っていないと尾行が後手に回り、雑踏の中で見失う危険も大きいです。

 

新人探偵の訓練の一環として、下記のような内容の駅や通路の知識の筆記試験を行っている。

 

  • 〇〇線の駅を上りの順に全部順番に書け
  • A線とB線の乗り換え駅はどこか?
  • X駅とYデパートはどの通路で接続しているか?

 

(原一探偵事務所 探偵W氏 談)

 

郊外・田舎の浮気デート

 

ほぼ100%車現場

移動はほとんどの場合、車となり、調査には複数の車が必要で、チーム車両尾行の熟練が求められます。

 

車両尾行メインの調査案件を、探偵用語で「車現場」などと言います。

 

飲まずにラブホ直行

遊ぶところも少なく、飲酒運転の取り締まりも怖いので、車で直接ラブホテルに行くパターンが多いです。

 

直前にお酒のない食事をしたり、コンビニ等でお酒と食事を買い込んでホテルで飲食する場合もあります。

 

逢引き部屋がある場合も

相手が独身の場合は、ホテルではなく、相手の部屋に行くことが多いです。

 

ほかには、田舎は家賃が安いので、逢引き用の部屋を借りていることがよくあります。

 

ショッピングモールは重要なポイント

田舎では娯楽施設が少ないため、イオンなどの大型ショッピングモールは住民の憩いの場になっています。

 

ファミリーはもちろん、若者までモールで遊んで時間を潰していることが多い。

 

というわけで、モールは浮気デートの行き先にもよくなります。

 

隣町のモールなら知り合いに出くわす可能性も低いです。

 

片方の車に乗り込むパターン

モールや道の駅の駐車場で待ち合わせて、片方の車に乗り込んでデートに出かけるのもよくある行動パターンです。

 

駐車場に入ったので、出てくるのを待っていたら、相手の車でデートが終わった後だったということにもなりかねないわけです。

 

調査では、常に車ではなく人を追わねばならないということです。

 

これはGPS調査の限界も示していると言えます。

 

カーセックスが多い

夜の道の駅の駐車場や、人気のない田園地帯に車を停めてのカーセックスが多いのも、田舎の特徴です。

 

証拠取りが難しいパターンになります。

 

張り込みは細心の注意

また、よそ者に厳しい目が注がれるので、張り込みが難しい場所でもあります。

 

場所によってはその付近一帯の住人が親族同士で、緊密な連絡網を持っている場合もあります。

 

見慣れない車が停まっているだけで、近所中に連絡が回ったり、通報されることもあるので、対策が必要です。

 

中間の住宅地の浮気デート

 

都市部と田舎のパターンのミックス

都市部と田舎に挟まれた住宅地では、前述の両区域の混合的な性質が見られます。

 

生活上、都市部と関係があるかどうかで行動パターンが大きく分かれます。

 

たとえば、都市部に通勤して職場で不倫している場合、平日の夜は都市型の浮気行動パターンになります。

 

埼玉の住民を例に取ると、池袋駅付近の居酒屋等で飲んでから、駅前のラブホテルに行き、最終電車で帰宅する、などです。

 

埼玉への電車は池袋から出ます。

 

飲んでセックスした後に電車を乗り継ぐのは大変なので、埼玉県人の都内浮気デートは池袋が圧倒的に多い。

 

池袋東口のホテル街

【池袋東口のホテル街】

 

そしてホテル街は東口と北口にありますが、メインは高級感のある東口のホテル。

 

しかし、お金のない若い人は北口の古くて安いホテルを使います。

 

行為を終えてホテルを出ると、最終電車に乗り遅れないように走ることがよくあります。

 

以上のようなことをあらかじめ知っていると調査がスムーズに進みます。

 

このように現場が都市部になった場合、調査は徒歩尾行がメインになります。

 

しかし、休日の浮気デートは、車で越谷レイクタウンや三井アウトレットパーク入間に行った後、高速沿いのラブホテルに行くといった、郊外型のパターンになるかもしれません。

 

岩槻インターのホテル街は人気

【岩槻インターのホテル街は人気】

 

この場合は完全な車現場です。

 

都市部に生活の接点がなく、相手も都市の住人でない場合は、普段は車を使って田舎に近いパターンを取るかもしれません。

 

しかし、都市が近いので、二人で街に出て飲んで遊ぶ場合もあるでしょう。

 

「習い事を始めた」等は、街によく出かける口実を作りたいのが本音かもしれません。

 

張り込みは通報に注意

近年、変質者による性犯罪が増加していることもあり、住宅地は不審者に敏感で、すぐ通報されがちです。

 

探偵は、対象者だけでなく、近辺の反応にも神経を配り、しょっちゅう張り込み場所を変えるなどの対策を打つことが求められます。

 

 

各地域固有の注意点

上に述べた土地の三区分構造が基本ですが、さらに地域地域に特別な事情や注意点がある場合があります。

 

横浜の例 その1

みなとみらいなど、横浜中心部で遊んだ後の場合、ラブホテルよりもシティホテルを使うことが多い。

 

従来からあるラブホテル街は少し離れた場所にある上、おしゃれなこの地区とはかけ離れた怪しい雰囲気で、利用しにくい。

 

一方、このエリアではラブホテルの新設が禁止されている。

 

そこで、シティホテルが「デイユース」等の呼称で「休憩」対応するようになった。

 

シティホテルはラブホテルより証拠取りが難しく、セキュリティが強化されている昨今はなおさらである。

 

このエリアでの調査では、探偵はシティホテルでの証拠取りに慣れている必要がある。

 

横浜ランドマークタワー

【横浜ランドマークタワー】

 

 

横浜の例 その2

日本各地で、車のナンバープレートの地名に無頓着な土地と異常なくらいこだわる土地がある。

 

横浜は後者の好例。

 

横浜市内で他の地名のナンバーの車で尾行や張り込みを行うと敏感に反応されてしまう。

 

一方、横浜からスタートした車を横浜ナンバーの車で遠方まで追尾すると「どうしてこんなところに横浜ナンバーの車がいるのか?」とまた疑われる。

 

探偵はいろいろな車種・カラーの車を替えに持っておくべきだが、ナンバーの地名もいろいろなものを持っておく必要がある。

 

横浜の例 その3

横浜の山の手は細い坂道が多く、車を停められる場所も少ない。

 

道が曲がりくねっていて見通しが悪いため、張り込みがしにくいし、張込む場所自体も取りにくい。

 

見通しの悪い坂道

【見通しの悪い坂道】

 

住宅地である上、よそ者に警戒心が強い土地柄のため、通報されやすい。

 

あちこちに急こう配の長い階段があり、対象がそういう道に入ると、この地に不慣れな探偵は「警戒して巻こうとしているのか?」と疑ってしまう。

 

しかし、そうではなく慣れた近道を通っているにすぎない場合が多い。

 

住宅地の中にこんな急で長い階段が

【住宅地の中にこんな急で長い階段が】

 

 

埼玉の例

大宮駅は全国第二位の路線集中駅で、ここから様々な場所に行ける。

 

そういう駅に対象が向かった場合、電車で極めて遠方に行く場合も覚悟しておく必要がある。

 

埼玉をよく知る原一の探偵A氏

【埼玉をよく知る原一の探偵A氏】

 

これまでの経験から言っても、大宮からの浮気デートは行き先が読めない。

 

都内かもしれないが、横浜の場合もある。

 

千葉南部に向かうこともあれば、群馬の温泉地に向かうことも。

 

新幹線に乗って北海道に行かれたこともあった。

 

長時間同じ電車に乗るので、発覚に注意するとともに、集中力を切らして見失わないようにする必要がある。

 

(原一探偵事務所 探偵A氏談)

 

市電がある街の場合

札幌、富山、大阪市南部、広島、松山、長崎、熊本、鹿児島等には市内電車がある。

 

対象が市電を利用して移動する場合にも対応せねばならない。

 

市電の信号系統は自動車のそれとは違うため、普通に車で追尾しているだけだと、引き離されて降車され、失尾することがある。

 

原一探偵事務所の場合、市電同乗と車両尾行を組み合わせたテクニックで対応している。

 

群馬県の例

田舎の集落では住民は親族がメインで、緊密な連絡網を持っている場合がある。

 

「見慣れない車が停まっている」というだけで村中に連絡が行くので、張り込みはすぐ発覚してしまう。

 

こういう場所では、発覚を避けるために業務車両風の車やユニフォームを使うこともある。

 

群馬県の閉鎖的な集落

【張り込みに注意がいる群馬県の集落】

 

広島の例

浮気デートの行き先がベタな観光地というケースは多く、特にカップルの片方または両方が外部から来た人の場合はそうなりがち。

 

広島の場合は宮島が人気観光地のひとつなので、船で島に渡る調査に慣れておく必要がある。

 

宮島での調査では、探偵はそのまま追尾してフェリーに同乗する。

 

しかし、行き先が宮島になりそうだと判断した時点で一人は先回りして、あらかじめ宮島で待機する方法を取っている。

 

宿泊するケースが多いので、事前に旅館を予約することも多い。

 

宮島の中では、観光客がカメラで撮影しまくっているので、我々も怪しまれることなく調査がしやすい。

 

(原一探偵事務所・広島拠点 探偵A氏 談)

 

札幌の例

北海道は様々な面で本州とかけ離れている。

 

まず、人口密度が圧倒的に低いため、尾行や張り込みが非常に目立つ。

 

札幌市内ですら、繁華街からはずれればこの問題に悩まされる。

 

積雪期にはさらにいろいろな問題があり、本州からの出張探偵ではとても対応しきれない。

 

  • 除雪を積み上げるので車線が減り、細い二車線道路は1台しか通れなくなる。
  • マンホールの上だけ雪が溶けて穴になっているので、タイヤが破損しやすい。
  • ホワイトアウトやアイスバーンに悩まされるが、現地の人は猛スピードを落とさない。
  • 車の屋根に積もった雪がずり落ちて、フロントガラスを塞ぎやすい。

 

北海道の違いは、このスペースに収録するにはあまりに大きいので、別のページにまとめたい。

 

時期別事情の加味

同じ場所でも時間帯・季節・イベントなどによって状況が変わるので、それを可能な限り加味します。

 

例えば都市部と住宅地をつなぐ幹線道路で平日の朝夕に調査する場合、渋滞で失尾する危険があるので、自由に動けるバイクをチームに加えておいた方がよいです。

 

京都と言えば、渋滞の少ない「碁盤の目」状の都市ですが、紅葉のシーズンには大混雑が起き、祇園祭や京都マラソンの際には大規模な交通規制が入ります。

 

大規模な工事、高速道路閉鎖などの予定もつかんでおいた方がいいでしょう。

 

いつもの近道が通れないとか、すんなり行けるはずの道で大変な時間を食ってしまうといった事態を極力避けるためです。

 

場所の想定は調査設計に重要

ここまで述べたようなことは、最初の調査設計に影響します。

 

必要な探偵の人数、車の台数、バイクを加えておくべきかなどの判断材料になります。

 

まず、徒歩尾行メインになりそうなのか、車現場なのか。

 

混雑・渋滞の中での追尾になりそうなら、多めに投入しておかないと紛れて失尾する危険があります。

 

逆に極端に人通りや交通量の少ない中での追尾も、怪しまれないために交代要員が必要なので、投入量は多めになります。

 

対象が予想外の大移動を始めて、全く想定外の場所で調査をすることになる場合もたまにはあります。

 

しかし、可能な限り予想し、その中で調査に不都合が生じたり、断念せざるを得ないようなことにならないように備えるのです。