【業界の概要|探偵業界情報】

99%が個人・零細業者の乱戦業界

現在の日本の探偵・興信所業界の状況や関連法規などを説明します。

 

一般人の目に触れない、知られざる業界なので、貴重な情報になると思います。

 

 

業者数やその内容

探偵業の届出総数は、5000社を越えます。(平成25年度の警察資料では5,670社)

 

ほとんどは個人事業または零細企業で、参入と廃業が繰り返されています。

 

全国に拠点を持つ大手は数えるほどしかありません。

 

届出の中には、休眠中のペーパーカンパニーや不定期に探偵業務を行う兼業社も含まれます。

 

5000社を越える届出業者のすべてに活動実態があるわけではありません。

 

その一方、無届の違法業者もかなり存在します。

 

このようにかなり混乱した業界なので、よく調べずに依頼を決めると、ハズレの業者に当たりやすいです。

 

つまり、人員や装備が貧弱でスキルも低い零細業者とか、無届業者、悪徳業者などです。

 

注意してください。

 

探偵の技術レベルを認証する等級試験や安全な業者を認証する制度があればいいのですが、そういうものもありません。

 

信頼できる探偵を選ぶことが大切ですが、それは自分なりに判断してやるしかないのです。

 

開業手続き

探偵には資格や免許はありません。

 

探偵学校というものもありますが、卒業資格も必要ありません。

 

公安委員会に届出をすることだけが唯一の義務ですが、必要書類が揃っていれば自動的に受理されます。

 

つまり、探偵業法で禁じられている反社会勢力などを除けば、ほとんど誰でも探偵業を開業できるのです。

 

開業資金も大して要りません。

 

このような参入障壁の低さが、新規開業が多くて個人・零細業者がほとんどであることの理由です。

 

その一方、仕事を取り続けるのは至難の業なので、廃業も多いのです。

 

届出に必要な書類
個人の場合 法人の場合
  • 履歴書
  • 誓約書
  • 住民票の写し
  • 市区町村発行の身分証明書
  • 法務局発行による登記がない事の証明書
  • 法務局発行の登記事項証明書
  • 定款謄本
  • すべての役員に係る以下の書類が必要です
  • 履歴書
  • 住民票の写し
  • 市区町村発行の身分証明書
  • 誓約書
  • 法務局発行の登記されていないという証明書

 

以上の書類を添えて「探偵業開始届」を提出します。

 

これは、必要事項を記入するだけの簡単な書類です。

 

提出は、公安委員会に直接提出するわけではなく、営業拠点のある地区を管轄する警察署経由で行います。

 

探偵を開業できない人
  • 未成年者
  • 禁固以上の刑や罰金刑を受けた日から5年を経過していない人
  • 暴力団員、およびやめてから5年以内の元組員
  • 公安委員会から営業停止や廃業処分を受けて5年を経過していない元探偵
  • 復権していない破産者
  • 成年被後見人、被保佐人

 

信頼できる探偵を選ぶのは難しいですが、少なくとも無届業者だけは避けましょう。

 

関連法規

探偵業に関する代表的な法律は、2006年成立・2007年から施行のいわゆる「探偵業法」です。

 

正式名称を「探偵業の業務の適正化に関する法律」といいます。

 

探偵業法の主な内容
  • 探偵業を営む者は公安委員会に届出が必要
  • 探偵に他の法律が禁じていることをやっていい特権があるわけではない
  • 犯罪や差別につながる調査をしてはいけない
  • 個人の利益を害してはいけない
  • 依頼者や調査対象者の秘密を第三者に漏らしてはいけない(秘密保持義務)
  • 暴力団等の反社会勢力は、探偵業を営むことができない

 

法律の内容を見ると、主に社会的に有害な調査を防止する項目が並んでいるのがわかります。

 

この法律は、悪徳探偵の被害が社会問題化し、それを防ぐために成立したのです。

 

「届出をした探偵にだけ認められた特権を定めた法律」のようなイメージを持つ人もいますが、そうではありません。

 

警察は捜査権や逮捕権を駆使して仕事をしますが、そうした特権の一部すら探偵には認められていません。

 

アメリカの私立探偵は、州によって違いますが、一般人と違う権利が与えられているようです。

 

しかし、日本では探偵の特権というものはなく、その権利は一般人と完全に同じです。

 

一般人と同じ権利範囲で合法的に調査をしていくのです。

 

あと、関連があるのは、2003年成立・2005年完全施行の個人情報保護法でしょう。

 

調査で得た個人情報をしっかり保護し、本来の目的以外で使用しないことの厳守が求められるようになりました。

 

また、失踪人の捜索においても、失踪人本人の承諾を得ずに依頼者に居所を教えるのは違法になりました。

 

業界団体

代表的なものは、警察庁が監督する内閣府認可法人・全国調査業協同組合です。

 

社団法人などの法人格を持つ団体だけで30以上あります。

 

身内の数社で団体を作って、さもすごい団体であるかのように謳い、「そのメンバーだから安心だ」といったことを言ってくる場合もあるので注意しましょう。

 

業界団体所属は、参考情報程度のことだと思います。